1.実験目的
淀城堀の水を現地で直接浄化する前に、水槽での浄化実験を行い、ファインバブルの効果等を判断するのが目的で実験を行った。浄化の判断方法として目視、カメラ写真、マイクロスコープ観察写真を利用した。
2.実験装置
下記の機器で構成ファインバブル発生実験装置を使用。
①ループ流式OKノズル:OKE-MB07FJ(20L/min)
②水槽 10L (透明アクリル製)
③ポンプ MD70RZM(イワキ製)
④気体流量計 MF-F (ホリバ製)
⑤圧力計 Max0.4MPa
⑥担体 柔軟樹脂針球(Φ79)
3.実験方法
(1)10L水槽にA城堀の原水を約7L入れ、ループ流式OKノズルを使用して、ファインバブルを発生させる。
実験条件は
①0.06MPa
②空気自吸量35mL/min
7Lなので低い条件にした。
(2)ファインバブルは連続ではなく数時間稼働させ、インターバルを設けた。夜は動かさない。長時間稼働させると水温の上昇が大きい為。稼働時間は下記。
4.実験結果 一部掲載
(1)ファインバブルの発生時間
(2)写真判断
ファインバブル浄化後、透明度が高い。
①5月20日(FB稼働前原水) |
②5月25日(FB浄化後)
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(3)マイクロスコープ写真
①原水(ポリタンクの上澄み)5月24日撮影
(4)ファインバブルによる浄化後の水
① 2017年5月24日 (FB発生停止1日目)
② 5月26日 (FB発生停止3日目)
5.考察
①水槽の実験写真およびマイクロスコープの写真からも分かるように水中のコンタミは、ファインバブルを発生させることによって除去されている。これは水中の微生物が活性化し、浄化したものと推察される。
②原水、浄化水を100mLビーカーに入れ光にかざして観察すると、
●原水は 細かい浮遊物が多数見えた。
●浄化水はほとんど目視で確認できなかった。
③23日までファインバブルを発生させた後、浄化水の変化をマイクロスコープで観察した。24日、25日のマイクロスコープの写真と比較して、26日のマイクロスコープの写真はほとんどコンタミが無い。これはコンタミの沈殿と微生物の処理によるものと推察される。
④実験結果からするとループ流式ファインバブル発生OKノズルは、A城堀水の浄化に大きな効果を発揮することが分かった。
⑤省略