実験目的
(1)福岡県の(㈱)うまし・社の縄田氏がOKノズル(OKE-MB05FJ)を使って、人間の糞尿汚水を飲める水にするまでの浄化実験を行った。
(2)7月24日実験写真と分析検査結果データが送られて来た。写真のように水はきれいになり、試飲したとのこと。
実験結果
①糞尿のBOD:12,000mg/Lが1日(56回循環)で
- BOD:9mg/Lになった。
- 水の色は薄い黄色。
- 臭いは無かった。
②1週間程度で、ほぼBODは
- 0mg/Lになった。
- 水の色は透明になった。
③ファインバブルを4週間間(約600時間)発生させた結果
- 飲める水になった。
考察
今回の人糞尿汚水のファインバブルと微生物処理の実験で多くのことが分かった。
- OKノズルの汚水処理能力が非常に大きいことが実証された。
- 気体が空気でも十分な量であければ汚水を短期に浄化できる。BOD:12,000ppmを1日で9ppmにした。(循環数:約56回)
- 下水処理場で大きな効果を発揮すること。また簡易トイレ等に利用できる。
- 汚水が流れ込む川、池の浄化に利用できる。現在、中国で広がりつつある。
下水処理への応用とメリット
微生物を利用した水処理は、下水処理場では日常的に行われている処理方法である。(しかし、まだファインバブルは日本の下水処理場には普及していない。)下水処理にファインバブルを使用すると多くのメリットが有ることが分かった。ファインバブルの汚水処理効果等について以下に述べる。
電気使用量の半減ー省エネ効果
OKノズルによりファインバブルを発生させると酸素の溶解効率が良い。また、ファインバブルは微生物を活性化させ、汚水処理能力がアップし、電気使用料は通常浄化の半分程度になる。
汚泥の減少→高濃度酸素で汚泥ゼロも可能
- 今回の実験でも最終的には汚泥が無くなった。
- 食品排水処理で100LOKノズル3個を使用し、90%の濃縮酸素を供給し、BOD:10,000ppmが100ppm以下になり、汚泥がほぼゼロになった例もある。
下水処理場のコンパクト化が可能
ファインバブルの微生物活性化で処理能力はアップする。酸素を使用すると汚泥が無くなる。このことで汚泥を処理する施設が不要、または小規模となり、下水処理場をコンパクト化出来る。
下水処理場の負荷が軽減
全家庭でファインバブル使用すれば、下水管が処理場の一部となり、下水処理場の負荷が軽減されることになる。
コンパクトな処理場建設が可能
下水処理施設が完備してない地域、国では、コンパクトな処理場建設が可能となる。
畜産の屎尿処理にも利用出来る
現在、中国でも豚の屎尿処理に500L OKノズルを使って実験をしている。