ファインバブルとは
ファインバブルとはマイクロバブルとウルトラファインバブル(ナノサイズの泡)の総称で、径が0.1mm未満のバブルのことをいいます。ウルトラファインバブル(UFB)は、旧来のナノバブル(NB)のことです。
※2017年6月ISO TC281で決定し、今後は基本的に「ナノバブル」は、「ウルトラファインバブル」と呼ぶように定義されました。
※「ファインバブル」「FINE BUBBLE」「ウルトラファインバブル」は一般社団法人ファインバブル産業会の登録商標です。
マイクロバブルとは
マイクロバブルとは、非常に微細な泡のことです。気泡径が1μmから100μm未満の泡をマイクロバブルと言います。バブル径1μm未満をウルトラファインバブルと言います。(1μmは1,000分の1ミリ)
2017年6月、国際規格で呼称が規定されました。
マイクロバブルとウルトラファインバブル(ナノサイズの泡)の総称をファインバブルと呼ぶことになりました。マイクロバブルは、目で見る限り「泡」と言うよりも「白い濁り」に見えます。水に含まれる気体の量によって濃さが決まります。例えば、加圧溶解タンク(0.4MPa=4kg/cm²)で十分気体を溶解させた水をこの新型ノズル(写真1)で噴射すると、牛乳のように真白(写真)になります。水道水の場合は「白い薄い濁り」に見えます。放置すれば3~7分の時間で元の透明な水に戻ります。水道水より給湯器からのお湯のほうが白く濁ります。
マイクロバブルの特徴
- マイクロバブルは「1μm以上~100μm未満」と国際規格で定義されました。
(1μm=1㎜/1000のことです) - マイクロバブル径のピークは数10μm。発生方式、発生条件で異なります。
- マイクロバブルは目視可能です。ただ、5μm以下は、目視が難しくなります。
- マイクロバブルはマイナスに帯電しています。そのことによって様々な効果を発揮。
- マイクロバブルの寿命は、真水では数分~数10分です。バブル径で異なります。
- 気体の溶存を高めます。
- マイクロバブルは上昇し、大半は、水面ではじけて大気中に逃げます。
- 高い水圧でマイクロバブルを発生させると水から気体が抜ける脱気の可能性が高くなります。
マイクロバブルの研究と応用
マイクロバブルの研究は、20年ほど前から研究所レベルで行われていましたが、現在環境、食品、医学、工業まで色々な分野でマイクロバブルの働きや特性の研究が行われ始め、マイクロバブルの性質が解明されつつあります。
マイクロバブルが世間で知られるようになったのは、2000年にNHKで「マイクロバブルと牡蠣養殖」が放映されてからです。広島の牡蠣養殖が赤潮で被害を受け、その対策として用いられたのがマイクロバブルです。この時、大きな副産物として牡蠣が倍のスピードで成長し、通常出荷まで2年かかるのに1年で出荷。30年ぶりに「ワカ」(身が柔らかくジューシーで非常にうまい)が復活したと報じられました。
養殖の分野では牡蠣、ホタテ、真珠、車えび、うなぎなどに活用が広がっています。マイクロバブルは養殖だけでなく、牡蠣の殺菌洗浄、生けす、観賞用水槽、水耕栽培、風呂、水の浄化、アオコ対策、各種油浮上分離、洗浄機、脱臭、医学関係、船舶の抵抗低減などに利用されつつあります。
マイクロバブル発生メカニズムと既存のノズル
マイクロバブル発生メカニズムの種類は10種類ほどありますが、「ノズル」を用いたものは大きく分けて3種類あります。
(1)水を旋回させて剪断する旋回流方式
(2)ベンチュリー管に代表される乱流によって剪断する乱流方式
(3)加圧して溶解した気体をノズルを用いて気泡化させる加圧溶解方式
実際にはキャビテーションと圧壊のメカニズムが作用しています。当社が開発した「OKノズル」は、複合的多段階乱流方式=ループ流方式です。
ウルトラファインバブルとは
バブル径1μm未満のバブルをウルトラファインバブルと言います。(1μmは1,000分の1ミリ)2017年6月目、国際規格でバブル径と呼称が規定されました。 |
ウルトラファインバブル(ナノサイズの泡)の特徴
- 通常、500nm以下をUFBと呼んでいます。(日本)
- バブル径のピークは、110nm前後です。
OKノズルでも他メーカーの装置でも、ピーク径は、ほぼ同じ。(1nm=μm/1000) - 目視は不可能。現在は計測器があるので計測可能。
・レーザー光で簡易的に見ることができます。(上記写真参照) - バブルはマイナスに帯電しています。
- 大気中で真水ではバブルの寿命は、数日です。浮き上がることなく、水の動きに漂っています。
保管状況が良いと、数カ月~1年は存在します。 - 超純水の純度を上げるとUFBを計測できなくなります。存在しにくくなります。